システム開発
システム開発のアプローチ
システム開発のアプローチとして大きく分けて 3 種類ある。
- プロセス中心アプローチ
- データ中心アプローチ
- オブジェクト指向アプローチ
プロセス中心アプローチ
機能を 1 つのプロセスと考え、そのプロセスを段階的に細分化していき、最終的に最小機能であるモジュールに分割していく業務モデル。 図法としては、DFD(DFD : Data Flow Diagram)や状態遷移図が用いられる。
データ中心アプロー チ
データ全体をモデル化し、データベースを設計し、個々のシステムはデータベースを中心に設計することでデータの整合性や一貫性を保つような業務モデル。 図法としては、E-R 図(E-R : Entity-Relationship Diagram)が用いられる。
オブジェクト指向アプローチ
プラグラムやデータを一体的に識別し、オブジェクトとしてとらえ、それを組み合わせてシステムを構築する業務モデル。 図法としては、UML(UML : Unified Modeling Language)が用いられる。
データ中心アプローチ
システムを作成する際には開発する対象を決定する。その決定した対象に対して概念設計(モデリング, データモデル)
を行う。
概念設計には 2 種類の方法がある。
- トップダウンアプローチ : ①E-R 図作成 ② 属性の洗い出し ③ 正規化
- ボトムアップアプローチ : ① 属性の洗い出し ② 正規化 ③E-R 図作成
この 2 種類の方法を用いてできあげるものが概念データモデル
である。
次に概念データモデルに対して、論理設計
と物理設計
を行う。
論理設計はデータベースとユーザやデータベース以外のシステムとの連携を設計するものであり、 物理設計はデータベースと DBMS(データベース管理システム)やハードウェアとの連携を設計するものである。
それぞれ設計して出来上がるデータモデルを論理データモデル
と物理データモデル
と呼ぶ。
データモデルを 3 つに分けているのはデータ独立
のためである。
- 論理データモデル : データベース以外のシステム
- 概念データモデル : データベース以外のシステム
- 物理データモデル : 物理データベース
となっているため、データモデルに変更が生じても他のデータモデルには影響を及ばないようになっている。
論理データモデルと概念データモデルとのデータ独立を論理データ独立
と呼び、物理データモデルと概念データモデルとの間のデータ独立を物理データ独立
と呼ぶ。